薬局業界に危機!? アマゾン薬局と電子処方箋

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仕事術

3.アマゾン薬局の強み・弱み

アマゾン薬局の強み

①実店舗を持たないので不動産コストがかからない

物流センターで一括管理してしまえば各地に店舗を持つ必要がありません。

どうしても人口の多い都市部に薬局を建てると土地代が高くかかってしまいますよね。

これは今までの薬局と比べると大きなメリットになります。

 

②アメリカでのノウハウがある

すでにアメリカではアマゾンファーマシーが実現しています。

日本の薬局が初めての取り組みに混乱しているなか、Amazonは母国でやっていたことを日本版にマイナーチェンジすればよいのです。

中小企業は相手にもならず、大手企業ですらかなりの苦戦を強いられること間違いないでしょう。

 

③圧倒的なAIやICT技術

Amazonにはアレクサのような高度なAIを顧客に提供できる技術があります。

ICTの分野でも世界最高峰で、日本の調剤薬局が太刀打ちできるかは疑問です。

Amazonプライムに入り、アレクサで日々の管理をして、薬までAmazonから送られてくる。

さらに患者の病歴・服用薬のデータから最適な商品を紹介する事も可能。

そんなアマゾンに囲まれた環境を作れる技術があります。

 

 

アマゾン薬局の弱み

①利用できる層が限られる

最大の問題は『どれだけの人がオンライン診療・服薬指導、電子処方箋を利用できるか』という事でしょう。

私は前職の時にオンライン服薬指導を試しとことがあります。

スマホやPCの操作に慣れている人であれば問題なく使えますが、高齢者の方は難しいかもしれません。

そしてオンライン診療の対象になりうる定期的に同じ薬を貰っている人は、高齢者の方が若者よりも多いです。

また風邪やケガなどで今すぐ薬が欲しい人には向いていないサービスになります。

アマゾン薬局が成功するには対象となる患者さんのうちどれだけの人がサービスを利用できる能力があるのかを調査し、高齢者の方でも簡単に利用できる仕組みを作ることが必要です。

 

②既存の薬局、薬剤師会が敵に回る

これはあくまでも予想ですが、薬剤師会からめっちゃ嫌われそうです。

薬剤師会の会員は中小の薬局が多く、今回のような大きな変化に対応することが出来ない薬局もあるでしょう。

そこにいきなり進出してきて、患者さんをもっていくわけですから反発はありそうですよね。

 

 

4.アマゾン薬局の薬剤師募集について

ニュースではすでにアマゾン薬局が薬剤師を募集しているとありました。

募集を始めているという事は近いうちに本当にできるのでしょう。

気になる薬剤師の月給は約46万円

なかなか高いですね。

ボーナス込みで年収600~700万円あたりでしょうか。

しかし気になるポイントがあります。

【時間外労働手当を含む】とあります。

つまり残業代込みでこの年収。

月に30~40時間残業があると考えれば、大手ドラッグストアと同等くらいの年収ですね。

業務内容は物流センターでの調剤、オンライン服薬指導、お薬相談といったところでしょうか。

一見すると残業時間がわからない事を除けば楽そうな気はします。

しかし今Amazonが米国でやっているサービスに気になる点を見つけました。

米国アマゾンファーマシーは処方箋薬のデリバリーを行っており、24時間年中無休でおくすり相談が可能です。

24時間年中無休で薬剤師が対応します。

逆に考えると薬剤師は深夜勤務、休日勤務がローテーションされるのでしょう。

結構過酷ですよね。

 

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は薬局業界をざわつかせたニュースについて取り上げました。

実は私は以前からアマゾン薬局について知っていました。

それは2年前、前職でエリアマネージャーをしている時です。

アメリカでAmazonがオンラインの薬局事業を立ちあげたタイミングでした。

本部の会議で「間違いなく数年後日本にもやってくる。その時会社としてどのように対応するか?」ということが議題になりました。

個人的には「思ったより早くきたな」というのが率直な感想です。

これから数年で薬局業界は大きく変わることでしょう。

以前薬剤師の未来についてネガティブな記事を書きましたが、今ある薬局の多くが淘汰される時代が迫ってきてるのかもしれません。

薬剤師の方はこれからの働き方について、今一度考えなおすいい機会かもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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