今回は少し難しいですが、ぜひ今読んで欲しい有益な書籍をご紹介いたします。
廣田 周作さん著の「世界のマーケターは、いま何を考えているのか?」です。
海外の事例をもとに、変化する時代に対応したマーケティングについて学ぶことが出来ます。
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1.『世界のマーケターは、いま何を考えているのか?』ってどんな本?
「世界のマーケターは、いま何を考えているのか?」は発売一か月で複数回重版がされている、今話題のマーケティング本です。
激動の時代の中で、数多くの実例をもとに『これからののマーケティング』について書かれています。
著者が注目した海外企業の戦略が紹介されているので、マーケティングを知らない人でも楽しめる内容です。
あまり聞いたことがない企業の時代の変化に対応したマーケティング戦略は、知れば他の人に話したくなること間違いなしです。
本書に書いてある企業は私の知らない企業ばかりだったので、読んでいて新しい発見がたくさんありました。
さらに2021年12月に書かれたという事もあり、最新の世界のマーケティング事情が語られています。
2.『世界のマーケターは、いま何を考えているのか?』を読み解くキーワード
①価値観の多極化
年収や仕事、趣味が一人一人違うように『価値観』も多極化していると本書では記されています。
今の時代はマス(平均)的なトレンドに需要はなく、一人のインサイトを掘り下げた先に共感は生まれると筆者は述べています。
みんながいいと言っているものではなく、一人が推しているものに需要は生まれる時代です。
②Z世代
最近メディアでもよく聞く言葉だと思います。
Z世代とは1990~2000年代終盤に世代で、現在世界中の消費者の40%を占めると言われています。
市場のパイとしては大きいですが、本書では1つの集団として捉えるべきではないと述べられています。
他の世代もそうであるように、「Z世代だから○○」のようなひとくくりにする考えは避けるべきです。
勿論世代ごとのトレンドはありますし、世代を超えて共感できるものに注目することは大切です。
③メンタルヘルス
コロナの影響もあり、世界中で孤独が社会的な問題になっています。
日本でもよく話題になっているので思い当たる人も多いでしょう。
そして飲み会など大勢で集まる機会が減った方がほとんどではないでしょうか。
そんな孤独が身近にある時代ならではの戦略をとった企業がいくつか紹介されています。
私は読み始めた時「なんでマーケティングの本でメンタルヘルスや宗教の話が出てくるの?」と思いました。
しかし読み進めていくうちに疑問は解消され、とても興味深い内容で新しい視点を持つことが出来ました。
この章だけでも買って読む価値はある本だと感じました。
④メタバース
メタバースはFacebookがMetaに社名を変えたことで、一時期話題にもなりました。
この本でもこれからもマーケティングとして触れられています。
メンタルヘルスの流れで、人が安心して過ごせる居場所の重要だと言われています。
その居場所としてメタバースも挙げられています。
オンラインゲームを当たり前のようにして、Discordでコミュニケーションをとっている私からすると確かに自分の居場所がオンライン上にあることに違和感はないです。
様々な企業が注目し、参入していることからも今後の成長が期待できる分野であることは間違いありません。
⑤エデュケーション
目先の利益のためにプロモーションを行って、一方的に売りつける事には限界が来ています。
現在世界では顧客と一緒に学び、成長をする企業が増えています。
本書では実例として、高級ファッションブランドがデザインに興味のある若者向けのイベントを積極的に行っていると書かれています。
プロモーションに資源を割くのではなく、イベントを通じて若手デザイナーを発掘・育成することで長期的にみれば業界を盛り上げることが出来るといった事例です。
まとめ
今回ご紹介した「世界のマーケターは、いま何を考えているのか?」は今すぐに読むべき本です。
私は3月初旬に書店で見つけてジャケ買いしました。
発売されてから日も浅く、最新のマーケティングを学べる内容はとても参考になりました。
マーケティングに興味がない人でも、『世界ではどのような企業が何を考えて行動しているのか』がわかるのでおすすめです。
今まで紹介した書籍と比べると少し難しく、だれでも読みやすい本というわけではありません。
しかし『これからの時代どのようなものが求められているのか』を考えるうえで、新たな知識を得ることが出来る本なのでぜひ一度読んでみて下さい。
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