今回は人前で話すことが苦手な人に向けての記事です。
社会に出るとプレゼンテーションや学会など大勢の人の前で話す機会が多くなります。
「大勢の人の前で話すのが苦手!」「大勢にみられると頭が真っ白になってしまう」というような方もいます。
私が若手薬剤師向けの研修講師を降りた時にも、後任を選ぶ際上記のような理由で断られたことが多々ありました。
しかし人前で話すことが苦手でも、チャレンジして克服した人はたくさんいます。
若手薬剤師向けの研修講師を3年間務め、学会に出る人や地域の勉強会講師のフォローをたくさんした経験を元に、人前で話せるようになるコツをお伝えします。
・精神的に人前で話すことが苦手な人
・話の組み立てが苦手な人
・内容はいいがうまく伝わらない人
自分はこのタイプ!と思う人が多いかもしれません。
しかし私の経験上、自分はこうだと思い込んでいるだけの人が多いです。
ホンマにこのタイプの人は普段からわかります。
あっこの子に任せたらアカンな…って思うくらいコミュニケーションに問題があります。
逆に普段普通にコミュニケーションをうまくとれている人は、経験がないから不安なだけの慎重派な人が多いです。
一度任せてみると「意外と大丈夫やん」てなり、その後はうまく発表することが出来る人が多いです。
とはいえそんな精神論をコツとして教えることはできません。
具体的な方法をお伝えします。
①話し始めの1分で話すことを完璧に覚える。
大勢の前で話をする時、一番緊張するのはどんな時でしょうか?
おそらく多くの方は、前に立って一言目を発する瞬間だと思います。
大勢の前で頭が真っ白になってしまうのはこの瞬間が多いでしょう。
なので話し始めの1分間、自己紹介でも導入部分でもつかみでも何でもいいですが、完璧に暗記してください。
風呂とかトイレでひたすらしゃべり続けてどんな時でもいえるようにしましょう。
導入部分さえこなせれば、大きなトラブルがない限りそのまま終わることが出来るでしょう。
どんな状況でも話せるほど完璧に覚えるのは時間がかかります。
人を引き付けるプレゼンテーションで有名なジョブスも10分の発表の準備に何十倍もの時間をかけています。
すばらしいプレゼンテーションほど、その陰には膨大な準備期間があります。
②成功するイメージを思い描きながら準備をする。
多くの人は大勢の前で話をするのが怖いわけではなく、大勢の前で発表をして失敗する事を恐れています。
はじめから拍手喝采、スタンディングオベーションが約束されていれば何も怖くないはずです。
なのでプレゼンテーションの流れを作る段階でどのように話の流れを作れば自分の話が伝わり、みんなに理解してもらえるかを考えて作りましょう。
いいイメージで作った資料は、いいイメージで発表することが出来ます。
③会場をあらかじめ下見して、どれくらいの人が集まるかを考える。
慣れていない場所で知らない大勢の人に注目されると誰でも緊張します。
あらかじめ自分が発表する場所を見ておいて、満席の人の前で発表するイメージをもっておきましょう。
イメージトレーニングだとしても、想定している状況だと緊張が和らぐはずです。
事前に下見できなければネットで写真を探したり、早めに行って会場を下見しましょう。
自分ではうまく話が出来ているつもりなのに評価されない・あまり伝わっていない。
こんな人は話の組み立てが間違っているかもしれません。
ここでは大勢の前での発表で、うまく伝えるポイントをお伝えします。
①ストーリーとして考える。
あなたが伝えたいことを一つのストーリーとして伝える必要があります。
イメージは
【結論】→【起承転結】→【まとめ】
の流れです。
何が言いたいかわからない人の話はゴールが見えず迷子になりがちです。
対して話を伝えることがうまい人は主張と理由がわかりやすい話し方をしています。
まずはじめに結論を持ってきて自分の考えを伝えます。
その後結論に至った理由と提案の経緯を伝え、最後にもう一度自分の考えを伝えます。
②みんなが共感できるわかりやすい問題(悪役)を登場させる。
「皆さんもこんな問題抱えていませんか?」「このままではこんな問題が起こってしまいます」といった風に聞いている人が自分事ととらえられる問題(悪役)を登場させ、それを自分の提案(正義の味方)で解決します。
この時に登場する問題が共感できる内容であるほど聞いている人は話に引き込まれます。
大ヒットしている漫画やアニメでも魅力的な悪役が登場しますよね?
それと同じで解決する問題が魅力的なほど、あなたの提案も魅力的になります。
③できる限りシンプルに
多くの人に同時に複雑な内容を伝えることはその道のプロでも難しいです。
あなたも自分の知らない事を複雑に話されると眠たくなるでしょう。
発表・プレゼンテーションの際はできる限りシンプルに伝えることを意識しましょう。
複雑すぎるとそもそも聞く気がなくなります。
そして意識高い系が使うような横文字の言葉や専門用語の羅列はわかりにくい話の典型です。
発表、プレゼンテーションを行う際は誰でもわかるような言葉で伝えましょう。
特に部署の違う人や役職の違う人がいる場合は、中学生でもわかる言葉を組み合わせて話しましょう。
そこまで緊張しているわけでもないし、話もうまく組み立てることが出来ているのになぜか伝わらない。
そんな人には発表・プレゼンテーション時の小技をいくつか紹介します。
私が多用するものもあります。
①会場にいる人たちの四隅に目線を送る。
話しながら会場にいる人たちの四隅に目線を送ります。
1文を話すごとに最前列右端の人、つぎの1文を話すと右奥の人、次の1文は左奥の人といった具合に目線を送ります。
そうすることで全体を見て話をしているように見えますし、何より顔が上がって表情が見えます。
ダメな発表の例として下を向いて発表していたり、原稿を見ながら発表をすることが挙げられます。
このテクニックを使う事でダメな発表になることはないでしょう。
②自分の言葉で話す。
下手にかしこまった言葉で話をすると、うまく自分の気持ちを乗せることはできません。
自分の伝えたいことを伝えるために、普段使わない言葉ではなく自分の言葉で話すことを意識しましょう。
私は社会人1年目の時から上司が集まる場ですらゴリゴリ関西弁で発表していました(笑)
普段使っている言葉で話す方が緊張もしないので一石二鳥です。
③最初と最後に笑う
「発表前に聞いてくれる人に対して笑いかける」「最後に笑顔で終える」
これだけで聞いている人にいい印象を与えることが出来ます。
特に知らない人の前で発表する際は笑顔を作ることで第一印象がよくなります。
そして最後に笑顔で終えることで聞いている人の記憶にも笑顔が残ります。
いかがでしたでしょうか?
発表時の小技はもっとたくさんありますが、一部を紹介いたしました。
このご機会があれば別の記事で紹介できればと思います。
そして私が若手のころ参考にした書籍を紹介いたします。
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カタチから入る人なのでめちゃくちゃ読み込み参考にしました。
まずジョブズほどの人でも準備に膨大な時間をかけています。
なのでいかに準備が大切かを考えさせられます。
ほかにも具体的参考になることがたくさん書いてありますので、ぜひ一度お読みください。
「人に伝える力」はどんな仕事にも必要なスキルです。
この力をつけることで自分の価値を高めることが出来ます。
私も日々勉強中ですので一緒にがんばって成長しましょう。
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